2015年4月19日

「千年の一滴」 辻静雄文化賞を受賞


『千年の一滴 だし しょうゆ』が
第6回辻静雄食文化賞を受賞したとの知らせが届いた。
食文化の未来への指針となるべく設けられた賞を
授けられることは、とても嬉しく光栄に思う。
多くの人の力と想いを結集して生まれた作品であり、
改めて、関係者に深く御礼申し上げます。


辻静雄食文化賞について詳しくはこちらを。
http://www.tsujicho.com/press/news/cat678/6-1.html


最後に。
今回の「辻静雄食文化賞」に推薦してくれたお一人、
纐纈あや監督の推薦のコメントを
以下に転載させていただく。
纐纈さんは、「祝の島」や「ある精肉店のはなし」など
僕の大好きなドキュメンタリー映画の監督であり
将来が楽しみな映像作家だ。


以下、纐纈監督の推薦のコメント。
  (ご本人の許可を得て転載します)

*************

日本の「和食」が世界無形文化遺産に登録されたというニュースを聞いた時、
自分とはかけ離れた遠いところの話しを聞いているような気がした。
私が 普段の暮らしの中で口にしているような食事のことではなく、
いわゆる三ツ星の料亭で出されている"和食"を指しているのだろうと
思い込んでいたからだ。

そして、柴田昌平監督作品の「千年の一滴 だし しょうゆ」を観た。

観ているうちに、次第に胸が熱くなり、そして心震えた。
人々がこの日本 の風土の中で、毎日毎日、生きることに向き合い、
食べものを獲得し、自然界の見えざる力を読み取り、
智慧を働かせ、育み、積み重ね、引き継いできたそれが、
私が日々、何気なく口にしているだしやしょうゆの一滴になっているのだと。
その感動が、身体の底から湧き上がってくるのを感じた。

趣向 を凝らした美しいカットの連続から、
このひとしずくに千年、いやそれ以上の時間の連なりが
凝縮されているのだということを、
先人たちへの敬意と共 に、余すところなく表現している。

今後、この作品は日本の食をテーマにしたドキュメンタリー映画の
代表作となることだろう。

そして、この映画に よって自分たちが日々いただいている和食が、
先人たちが汗水流して築き上げてきた私たちへの遺産であることに
思いを馳せたい。
ここに辻静雄食文化 賞の選考対象作品として推薦致します。

*************


纐纈さん、ありがとうございます。


2015年3月18日

富山での上映 まもなく


日本の味を決める「こうじ」。
その大元の菌を守る「種麹屋=もやし屋」は、
日本でたった10軒。
その1軒が、富山にあります。


そのご主人、石黒八郎氏もお招きしてのトークイベント。
3/21(土)富山・フォルツァ総曲輪で。

ーーーーーーーーーー♪

12:35~14:25 映画上映+監督舞台挨拶
14:40~15:40 トークat まちなか研究室Magnet
 (16:45からも映画上映あり)

ゲスト
 柴田 昌平 監督
 石黒 八郎 氏(石黒種麹店店主)
 柿谷 政希子 氏(柿太水産6代目)


それぞれの立場で富山の食文化によせる思い、今後の課題、次世代につなげたいものについて熱く語っていただきます。
当日は石黒種麹店の甘酒がふるまわれるほか、利き酒ならぬ、煮干しの「利きだし」も体験していただけます。
 (トークイベントの会費 500円)


お問い合わせ:
TEL 076-493-8815(フォルツァ総曲輪)

ーーーーーーーーーー♪


フォルツァ総曲輪での上映は、
3月21日(土) 〜 4月3日(金) 2週間。

○3/21(土)12:35 / 16:45(1日2回)★イベントあり
○3/22(日)16:45(1日1回)
○3/23(月)〜27(金) 12:35 / 16:45(1日2回)

○3/28(土)〜4/3 (金)10:00(1日1回)


詳しくは
http://www.asia-documentary.com/dashi_shoyu/joei.html

ーーーーーーーーーー♪

石黒種麹点のHPは
http://www.1496tanekouji.com/

2015年3月14日

道ふたたび


神様の贈り物だったのかと思う。
映画館から出て来るお客さんの幸せそうな顔を観て。


「食」とはあまり縁の無かった僕が
日本列島の「食」と正面から向き合う機会を得た。
『千年の一滴 だし しょうゆ』。


完成したとき、あまりに疲労困憊で
立ち直れなかった。
不運も重なり、
ドキュメンタリー制作から身を引こうかとも思った。


でも今、お客さんが僕に力を呉れる。
次に向かおうとの意欲を授けてくれる。


進むべき可能性はいくつかある。
心をまっすぐに進んで行きたい。

山とクニ子さん2.png

2015年3月12日

facebook


最近、このブログに書けていませんが、
facebookに、比較的ひんぱんに、日記を綴っています。

そちらもあわせてご覧ください。

https://www.facebook.com/shohei.shibata.399

2015年2月16日

【大阪・大分・仙台での公開まであと5日】


今週の各地でのイベントを整理してお伝えします。

【大分】
2/18 監督参加のプレ・イベント
「大分県人はシイタケを知らない?」
 http://cinema5.gr.jp/index/sitake218.pdf

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【大阪】
2/19 監督参加のプレ・イベント
「こんぶの味覚つき、英語ナレーションで観る昆布だし」
 http://www.d-department.com/event/event.shtml?id=9613370353821666

2/21  第七藝術劇場 上映開始
 10:30回、12:40回
「枯れ木に花を咲かせましょう!」
 柴田昌平監督+澤井久晃さん、トークショー

2/22 第七藝術劇場
 10:30回、12:40回
 「さまざまな鰹節の違い」
 柴田昌平監督+山中政彦さん、トークショー

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【東京】
2/22 ポレポレ東中野
 12:30の回 、本作スタッフ、フードコーディネーター
 杉田いずみさんによる「ふるまいだし」。
 上映後に、おいしい「だし」をお召し上がりいただけます!

杉田いずみ_500.jpg
           ↑杉田いずみさん

2015年2月15日

辻芳樹さんとの対談記事(朝日新聞)


辻調理師専門学校・辻芳樹校長との対談。


辻さんから学んだこと。
 ・食材の伝統技術伝承における数値化、
 ・テロワールという発想
 ・誇りと危機感をともに持つということ。


東京版では、対談の一部を削らざるを得なかったとのことで
 (文字数の関係)
ご参考までに大阪版をご紹介します。


朝日新聞20150213大阪(辻さんとの対談).jpg

2015年2月11日

【イベント案内】 大分は しいたけ栽培の発祥地

僕も参加してのイベントのご案内。
2月18日(水) 14:00 & 19:00 (1日2回) at 大分 wazawazaビル4階


なお、大分での『千年の一滴 だし しょうゆ』公開は、
2月21日(土)から シネマ5 bis にて

2015年2月10日

漂流


待ちに待った、いや、のんびり楽しみに待っていた写真が届いた。
ひとめ見て「買いたい」と衝動的に写真家にお願いした作品。


彼は「大阪から故郷=出雲に帰るとき、もう写真を諦めなければならないのか、僕はどうすれば良いのか、心がさまよっていた。そんなとき、海の漂流物に惹かれ、撮り続けた」という。
僕の魂も今はさまよっている。だからこの写真に惹かれたんだろうね。


凹凸のある紙にプリントアウトされていて、写真というか、絵画だ。


写真家、高嶋敏展さん、ありがとう!


DSC_1318_1000.jpg

DSC_1321_1000.jpgDSC_1322_1000.jpg

2015年2月 9日

【大阪・大分・仙台 公開まであと12日】


関西の皆さま、お待たせしました。
大阪・神戸の上映スケジュールが決定しました!!

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【大阪・第七藝術劇場】

○2月21日 - 2月27日
   10:30 / 12:40(1日2回)
○2月28日 - 3月6日
   10:00 / 12:10(1日2回)
○3月7日 - 3月13日
   10:00 / 18:45(1日2回)
○3月14日 - 3月20日
   16:45〜    (1日1回)

【イベント】
 2月21日(土)10:30 / 12:40ともに
   監督+澤井久晃さん
    (本作出演者・京都の醬油職人)
   「枯れ木に花を咲かせましょう!」

 2月22日(日) 10:30 / 12:40ともに
   監督+山中政彦さん
    (鰹節問屋・大阪鰹節類商工業協同組合)
   さまざまな鰹節の違い、試食あり!

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【神戸アートビレッジセンター】

○2月28日(土) - 3月6日(金)   13:55 (1日1回)

○3月7日(土) - 3月13日(金)   11:00 (1日1回)

 ※火曜日は休館

【トーク・イベント】

★3月1日(日)13:55の回終了後
  監督舞台挨拶+交流会


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千年の一滴_大阪&神戸上映情報_1000.jpg

2015年2月 7日

「千年の一滴」 映画評07 纐纈あやさん


僕がもっとも注目する若手ドキュメンタリー作家、
纐纈あや監督から、映画評をいただいた。

   日本の「和食」が世界無形文化遺産に登録された
   というニュースを聞いた時、
   自分とはかけ離れた遠いところの話しを
   聞いているような気がした。
   私が普段の暮らしの中で口にしているような食事のことではなく、
   いわゆる三ツ星の料亭で出されている"和食"を
   指しているのだろうと思い込んでいたからだ。


   そして、柴田昌平監督作品の
   「千年の一滴 だし しょうゆ」を観た。
   観ているうちに、
   次第に胸が熱くなり、そして心震えた。


   人々がこの日本の風土の中で、
   毎日毎日、生きることに向き合い、
   食べものを獲得し、
   自然界の見えざる力を読み取り、
   智慧を働かせ、
   育み、
   積み重ね、
   引き継いできたそれが、
   私が日々、何気なく口にしている
   だしやしょうゆの一滴になっているのだと。


   その感動が、身体の底から湧き上がってくるのを感じた。


   趣向を凝らした美しいカットの連続から、
   このひとしずくに千年、いやそれ以上の時間の連なりが
   凝縮されているのだということを、
   先人たちへの敬意と共に、余すところなく表現している。


   今後、この作品は
   日本の食をテーマにしたドキュメンタリー映画の
   代表作となることだろう。
   そして、この映画によって
   自分たちが日々いただいている和食が、
   先人たちが汗水流して築き上げてきた
   私たちへの遺産であることに
   思いを馳せたい。


     --------纐纈あや(映画監督)


2015年2月 4日

辻芳樹さんと対談


辻調理師専門学校の校長、辻芳樹さん----
「『千年の一滴』は、日本中のすべての小学生に観てもらいたい」


辻さんとの対談が、昨日大阪で行われた。
さまざまな示唆をいただいた。
その内容は、新聞紙上に掲載される予定で、
追ってお伝えします。


なお、辻芳樹さんの、映画評は以下にあります。
http://www.himeyuri.info/kantoku_blog/2015/01/eiga_hyo_06.html


DSC_1263_500.jpg

2015年2月 3日

春日井カメラマン・インタビュー記事(中日新聞)

中日新聞に、
春日井カメラマン、柴田監督の
インタビューの記事が掲載されました。


『千年の一滴』 
名古屋シネマスコーレでの上映は、
今週は19時〜、
2月7日(土)からは朝10:20〜です。

中日新聞20150204.pdf

中日新聞20150204s.jpg

2015年1月29日

【名古屋公開まであと2日】 【東京・上映延長決定】

【名古屋公開まであと2日】
シネマスコーレでの上映は1月31日(土)から4週間。
東京・ポレポレ東中野での上映も、ロングランに延長決定。


祇園の料亭主人・加藤さんに先ほど電話をしたら、
「東邦高校の野球部出身と言えば、名古屋の人は分かります!」
と言っていた。

そう言われてみてこのショットを見ると、
いかにも「野球部」というように見える。↓


・1月31日(土)19時の上映後〜 監督挨拶
・2月 1日(日)19時の上映後〜 加藤宏幸さん+監督トーク
  (本作出演者、祇園の料亭「川上」主人)


お待ちしています。

http://www.asia-documentary.com/dashi_shoyu/joei.html

kato_tyomiryo.jpg

2015年1月26日

【名古屋公開まであと5日】


シネマスコーレでの上映は31日から3週間を予定。
名古屋は、『千年の一滴』出演の料理人、加藤宏幸さんの故郷でもあり、
カメラマン春日井康夫さんの生まれ育った地。

イベントも予定。
・1月31日(土) 監督挨拶
・2月 1日(日) 加藤宏幸さん+監督トーク
  (本作出演者、祇園の料亭「川上」主人)

詳しくは
http://www.cinemaskhole.co.jp/cinema/html/

加藤さんミリン_500.jpg

2015年1月25日

【掲載情報】 週刊プレイボーイNews


実家が蕎麦屋だったという若手編集者、中込勇気さんによる映画評です。


「スピードや効率が優先される大量消費社会において、
手間がかかる土着の伝統技術はその担い手を年々減らしている。
和食の伝統を受け継ぐのは、
それを食べる人間の『舌』でもあるのだ。
『菌やだしの視点になって撮影した』という本作は、
見たこともない美しい映像でミクロな自然や、
料理人や職人たちの匠(たくみ)の技を描き出している。
鑑賞後、和食や日本酒がより一層おいしくいただけること請け合いだ。」


記事全文は↓
http://wpb.shueisha.co.jp/2015/01/21/42248/

2015年1月17日

小倉ヒラクさん

きのう小倉ヒラクさんと対談して思ったこと。
  (「千年の一滴」ポレポレ上映時のトーク)

ヒラクさんは言う。

  「お母さんたちにどうのこうの説明しても、
  食卓や生活は変わらない。
  子供たちに直接、うったえかける方が力になる。
  何気なく作っているように見えるアニメだが、
  アカデミックな理論に裏打ちされながら、
  子供たちが歌って踊って、
  味噌や麹について理解できるようになっている。
  子供たちが"お味噌汁を食べたい"と言ったら、
  お母さんだって変わるでしょう!」


僕も「千年の一滴」、全国の中学生に観てもらいたいと強く思った。
家庭科の授業で必修の映像になったらいいな!
それを目標に上映活動をがんばろうと思う。

ヒラクさん、ありがとう!!

小倉ヒラクさん.jpegKOUJI_BANNER.jpg

2015年1月14日

「千年の一滴」 映画評06  辻芳樹さん


尊敬する辻調理師専門学校、辻芳樹校長による映画評です。


   この作品は映像でなければ伝えることのできないものを
   私たちに訴えてきます。
   長い年月をかけて受け継がれてきた日本の食文化を過度
   に美化することなく、科学的知見に裏付けられた視点の
   もと、抑制のきいたタッチで淡々と描かれる。
   料理人や職人たちの技も自然の景観も、そしてミクロな
   「菌」の世界までも同じ地平で描き出される。
   そこから伝わって来るのは、もしこの列島の食の伝統が
   失われたならば、日本人としてのアイデンティティさえ
   も手放すことになるかもしれない。
   守るべき伝統の核心をきちんと守り、大切に紡いでいか
   なければならない。真に伝統を守ることの意味を我々に
   考えさせる、強くて美しい作品です。

2015年1月12日

【週末のゲスト紹介 5】 at ポレポレ東中野


・1月12日 12:50の回  丸山潤一さん
  (東京大学助教・麹菌の研究者。
   麹菌のDNA配列から音楽を作る!)

研究とアートのはざまの世界です。
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/Lab_Microbiology/supportfile/melody.html

2015年1月 9日

「千年の一滴」 映画評06

【映画評06】
「日本が世界に誇る和食文化の神髄を多面的な視点で描き出す。
 この映画には将来の日本の学校教育への大いなるヒントがあるのではないか」

映画評論家、渡部実さんによる映画評。
月刊「視聴覚教育」2015年1月号(日本視聴覚教育協会)に掲載されています。


「千年の一滴」 キネマ旬報ベストテン2位に


「千年の一滴」キネマ旬報ベストテン2位を受賞した。


1位の「鳥の道を越えて」の今井友樹監督は、民族文化映像研究所(通称「民映研」)の後輩で、これもとても嬉しい。僕も今井君も、日本各地の農山村・漁村の人びとの営みを丹念に記録する活動をつづけてきた故・姫田忠義監督の弟子で、先日亡くなった小泉修吉さんがその事務局長だった。
大事な先輩方を相ついで亡くし、時代の曲がり角でもある今、こうして二人で受賞できたことはありがたく思うが、ここで「終わり」にならないようにしたいと強く思っている。

http://www.kinenote.com/.../kinejun_b.../2014/award/culture.aspx

2015年1月 8日

【次週末のゲスト紹介 2】 at ポレポレ東中野


・1月10日 19:30の回 長谷川清美さん

「べにや長谷川商店の豆料理」の著者。
在来種の豆を大切にする活動を続けています。
柴田監督のテレビ・ドキュメンタリー「北海道・豆と開拓者たちの物語」(2010年、ATP賞)の原案は長谷川清美さんによるもので、家族ぐるみで交流をしています。

当日は、長谷川さんが間もなく出版する「豆図鑑」のエピソードなども含め、ゆったりと時間をとってトークを行う予定です。

長谷川さんのプロフィール詳細は:
http://www.ruralnet.or.jp/ouen/meibo/481.html

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【次週末のゲスト紹介 1】 at ポレポレ東中野


・1月10日 12:50の回 吹田勝良さん

築地の老舗昆布問屋の若旦那。
私たちが下取材で築地を歩いていたとき、気さくに話しかけてきてくれました。

「値段が高ければ美味しい、安ければお買い得ではありません! 真のお買い得は、お料理に合った昆布を選ぶことです。」
その違いとは? 

http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1106/spe2_02.html

2015年1月 7日

「千年の一滴」 映画評05

本日、2つの映画評が掲載されました。
【映画評05】
「実物の椀を味わうことができない観客の前に、映像によって、というよりも、映像として、より一層純粋な『だし』の本質を提示する。」

映画批評家、三浦哲哉さん(青山学院大学准教授)による批評。
日本で唯一のドキュメンタリー・カルチャー・マガジン「neoneo 」です。

http://webneo.org/archives/28536

「千年の一滴」 映画評04

本日、2つの映画評が掲載されました。
【映画評04】
「日本のドキュメンタリの到達点を示すような傑作だと思う。必見。」

ジャーナリスト、佐々木俊尚さんによる批評。
映画ドットコムです。
http://eiga.com/extra/sasaki/23/

2015年1月 4日

ポレポレ3日目

ポレポレ3日目。
ありがたいことに、きょうも昼の回は満席でした。
農水省の方々がお見えになっていました。


「和食は世界遺産になったものの、
 現実には国内では盛り上がっていない。
 衰退しつつある和食をどうしたら良いのか
 この映画にヒントがある」
とおっしゃっていたのが、心に残りました。


確かに、和食を支える産地は今たいへんです。
危機的とも言えます。
和食が私たちの食卓に上るまでに
どれだけの多くの人の手間と叡智が込められているのか、
感じ取っていただければ幸いです。

2015年1月 3日

ポレポレ2日目、そして明日のゲスト紹介

ポレポレ2日目のきょうも、ありがたいことに
満席が続きました。
詳細はまた後日ご報告します。


明日のゲスト、加藤宏幸さんの紹介(2回目)。
この上映の回は混雑が予想されますので、
ご希望の方はお早めに劇場の地下2階にある受付へ。
前売券をお持ちの方も、必ず、まず
受付で「入場整理券」をもらってください。


皆さまのお越しを心よりお待ちしています。




「千年の一滴」 映画評03

【映画評03】
「美しすぎる!グルメ映画ではありません。
これは『だし』と『しょうゆ』の生命を描いた映画なのです。」

映画ライター、斎藤香さんのレビューです。
http://youpouch.com/2015/01/04/244510/

2015年1月 2日

ポレポレ初日

2014年12月31日

中国少数民族・彝族のリジャラ君


エイシアには、今年9月末から
中国の少数民族・彝族の若者が暮らしています。
リジャラ君、23歳。
昨年1月に四川省の山奥、標高3000mの村で初めて出会い、
僕が彼にすっかり惚れ込み、
留学の身元引き受けをし、
僕の仕事部屋を彼の生活のために明け渡し、
使ってもらっています。


映画宣伝スタッフの苦労を見て、
リジャラ君がお総菜を買ってきてご馳走してくれました。
写真左より、リジャラ、澤口さん、寺尾君。


リジャラ.jpg

2014年12月30日

祇園の主人 加藤宏幸さんのこと

ポレポレ東中野での『千年の一滴 だし しょうゆ』公開初日、
1月2日のゲストを紹介します。
京都の料亭「祇園 川上」の主人、加藤宏幸さん。


加藤さんは名古屋で生まれ育ちました。
父親が名古屋市内で洋食屋を営んでいて、高校を卒業するとき、父から「これからは和食だ、日本でいちばんの料亭に修行に入れ」と言われ、祇園・川上へ入れられました。
代々の家系が幅を利かす京料理の世界で、丁稚からたたき上げ、主人にまで登ったのは極めて稀です。先代から「お前の味つけがすばらしい」と見込まれ、かつ人柄も素晴らしいからでしょう。
加藤さんの修業時代のエピソードは本当に面白いです。舞妓さんたちの素顔の青春も知り尽くしています。
また、だしを引くための古い道具を今も大切に使っている数少ない料亭のひとつです。馬の尻尾でできた篩を、道具屋さんに特注しているのですが、おそらくそこまでこだわっているのは、日本で2軒だけです。


「千年の一滴 だし しょうゆ」の取材の初期、資金のメドが立たない状況のとき、「うちの料亭の2階で寝泊まりして良いよ、何でも好きなとおり撮影しても良い」と懐を開いてくれました。加藤さんは、それだけ仕事に自信があるのです。


加藤さんの料亭で寝泊まりをする中で、麹菌(アスペルギルス・オリゼ)の世界に僕は気づいたのでした。

加藤さん味見_500.jpg

2014年12月26日

ピーター・バラカンさん

「千年の一滴 だし しょうゆ」を
ピーター・バラカンさんが観てくださり、
Facebookで紹介してくださいました。
ありがとうございます。




2014年12月25日

【通販生活】にインタビューが掲載されました


【通販生活】にインタビューが掲載されました。
僕にとっては、この映画をめぐって最初に受けた取材でした。


http://www.cataloghouse.co.jp/yomimono/141223-2/


ライターの越膳さんが映画を観て、
次のように連絡をくださったのが嬉しかったです。


  「青森の実家からもらって使い切れずにいた
   だし昆布を見直しました。
   大事にたべようと思います。
   まだ私が幼かった頃、今は亡き祖母が
   浜で昆布を拾った話を聞いていました。
   もしかしたら、昆布のにおいを取る作業も
   していたのかと思うと、感慨深いです。」


2014年12月24日

あらら

そうか、僕の特徴って
 「 一度決めた形をぐちゃぐちゃにこねくり回したりつつ、
 時には『えいや!』と
 企画そのものを丸ごとひっくり返したり」
なんですねぇ・・・。

一緒に仕事をしている仲間には
たまったもんじゃないですなぁ・・・。(大笑)

三田さん、すみません、そして、ありがとう!!
来年は新しい挑戦が待っている、よろしく!

三田圭介さんのブログ
http://dicdac.com/wordpress/?p=1620

「千年の一滴」 映画評02

【映画評02】
「永久保存したい食ドキュメンタリ」

映画ジャーナリスト、中山治美さんさんの映画評。
共同通信で全国配信されました。
http://www.47news.jp/topics/entertainment/2014/12/post_7337.php

普遍性をめざして作って来たので、
そう言われるととても嬉しく、ありがたいです。

2014年12月14日

はじめての だし

「こんな美味しいスープは初めて」
生まれて初めて一番だしの汁を飲んだ、大正大学生の舞夢さん。
「昼は毎日カップ麺という生活を変えたい」と20歳が心から思った、その瞬間に立ち会えて、ぼくもとても感動した。

だし引きワークショップ@アースデイ・マーッケットにて。

だし挽きワークショップ01

だし引きワークショップ02

2014年12月 4日

鰹節問屋 秋山商店で

築地に行ったら、鰹節問屋の秋山商店に「千年の一滴」のチラシが!!! 嬉しい!! 午後3時、既に今日の営業は終わり。なんたって朝5時からやっている老舗だ。
助監督の松井君がここを飛び込みでリサーチしたのが「だし」プロジェクトの最初の頃。長い旅の始まりの地だ。

秋山商店の女将、久美子さんに、ロードショー公開中に鰹節削りの実演に来ていただく予定。ひとくちに鰹節と言っても味はさまざま。違いが皆さんもきっと分かるはず。奥深い世界が広がります。

ちなみに秋山商店の削り節は、今年の農林水産大臣賞を受賞しました。

秋山商店でのポスター

2014年12月 1日

菅原文太さんの蒔いた種

泣ける‼
1ヶ月前の文太さんの沖縄での演説。
短いけど、大事なことが凝縮されている。



文太さんにずっと付き添っていらした妻の文子さんが
報道各社に送ったというFAXから。
心に沁みる。



「7年前に膀胱がんを発症して以来、以前の人生とは違う学びの時間を持ち『朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり』の心境で日々を過ごしてきたと察しております。

 『落花は枝に還らず』と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。1つは、先進諸国に比べて格段に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう1粒の種は、日本が再び戦争をしないという願いが立ち枯れ、荒野に戻ってしまわないよう、共に声を上げることでした。すでに祖霊の1人となった今も、生者とともにあって、これらを願い続けているだろうと思います。

 恩義ある方々に、何も別れも告げずに旅立ちましたことを、ここにお詫び申し上げます」。

菅原文太さんとカタツムリ   「クニ子おばば」再放送

『クニ子おばばと不思議の森』でカタツムリの声を演じて下さった菅原文太さん。
突然、逝ってしまわれ、ショックです。

菅原文太さんに語っていただいた焼畑の世界。
NHKで再放送が決まりました。
「よみがえりの森 千年の村 クニ子おばばの焼畑物語」
BSプレミアム 
12/11(木)午後2:30~3:59


※NHKスペシャル「クニ子おばばと不思議の森」は50分。
 こちらは90分に長くしたバージョンです。



文太さん、このドキュメンタリーをとても気に入ってくださっていました。
きっと焼畑の炎とともに天国に逝かれたんだ・・・。
そう信じたいです。


http://www.asia-documentary.com/works/kuniko_obaba.html





2014年11月30日

「千年の一滴」制作秘話 #004


今回のテーマは、2つの予告編。
日本版とヨーロッパ版の「本編」は同じだが、「予告編」は違う。


日本用の予告編は、僕が編集した。↓



こちらはフランス人チームが作った、ヨーロッパ用の予告編。↓




フランス人プロデューサーのLucは、
力強い打楽器の音を使いたがった。

  「ヨーロッパにはない、日本から来た映像。
   自然に対する叡智を伝える、モダンな映像ということを
   強調したい」




皆さんはどっちが好き?




配給担当のドイツ人、ドリスは
  「この音は、アフリカのタムタムみたいで疑問だ」
と言っていたし、僕も「どうかなぁ?」と思ったけれど。。。




2014年11月27日

ATP賞 総務大臣賞を受賞


映画『千年の一滴 だし しょうゆ』に結実した
日仏合作のプロジェクトが
ATP(全日本テレビ番組製作社連盟)の総務大臣賞を受賞した。


長い長いプロジェクトで、たびたび迷路に迷い込み
生意気を言ったりご迷惑をかけてばかりだった。
支えてくださった皆さま、本当にありがとうございました。


大正大学の学生2人がインターンとして広報に参加してくれている。
彼が授賞式のレポートを書いてくれている。

2014年11月25日

「千年の一滴」制作秘話 #003


3年前の僕は英語はからっきしダメだったが
   (中国語は話せるんだ!!それが自慢だったけど)
フランスのプロデューサーたちと緊密にコミュニケーションを
取らなければならなくなった。


僕の中学生レベルの英語を
「Google翻訳+Yahoo翻訳+Exite翻訳」の3つで訳し、
それを組み合わせて文章を作り、
メールを送る。
簡単な用件を書くのに2時間はかかっていた。


そのうち、フランス人プロデューサー、Lucから来る英文メールも
文法の間違いが多々あることに気づいた。
  なあんだ、Lucも苦労しているんだ!!
  「主語+述語+目的語」さえ間違っていなければいいんだ!
  現在形・過去形とかが違っていても伝わる!!
それからは、細かいことを気にせず、
ポンポンとメールを送るようになった。


この3年間で1000通以上のやりとりをした。


この「製作秘話」、話の一貫性がなくて恐縮だが、
つい先ほど、英語版のWebsiteを立ち上げ、開設したばかりなので、
英語にちなんだ話題を書いた。
http://www.asia-documentary.com/dashi_shoyu/english.html
この作品、日本在住で、日本語が得意でない人にも観てきてもらいたくて、
「英語ナレーション+日本語字幕版」も上映したいと考えている


ちなみに、この英語版サイトは、僕の中学生英語を
友人のオーストラリア人Robがチェックしてくれた。
共同制作の過程で、映像サンプル(トレーラーという)を何度も作って
フランスに送ったが、
Robはその英語ナレーションをずっとボランティアで担当してきてくれた。


異国どうしの映像製作のコミュニケーションは、
なんと言っても映像を見てもらうのが大切。
Robのおかげで、フランスのプロデューサーたちを引っ張って来ることができた。


Thank you, Rob!

check_by_Rob.jpg

         ↑ Robの添削の一部。恥ずかしながら公開・・・。
           僕が出来たんだ、誰だってできるはずだ。


2014年11月23日

「千年の一滴」制作秘話 #002


『千年の一滴 だし しょうゆ』の撮影でメインに使ったカメラは、
SonyのFS700という機材。


NEX-FS700JK.jpg


カメラマンの春日井康夫さんと議論をして、決めた。
一緒にカメラ・ショップをまわり、
営業の人たちから説明を聞き、編集の段取りなども考えた上で選んだ。
2012年3月のことだった。


フランスでの放送は決まっていたが、
NHKでは提案採択が決まっていなかった。
   (NHKのプロデューサーは強力にバックアップしてくださっていたが
    最終決定を得るには幾つも会議を経なければならない・・・)
でも、醬油の仕込みが始まってしまう・・・。
取材する醤油屋さんは、
春の桜の季節にしか麹(こうじ)を作らない・・・。 


新しい表現にトライをしたい。
ふだん見えないものを見てみたい。
だがトータル予算の見込みは立っていなかった。
祇園の料亭の加藤宏幸さんが
「お金がなければ、うちの2階に寝泊まりすれば良い」
と言ってくれた。
ありがたかった。
当時このカメラはレンタルもなく
小さな小さなプロダクション・エイシアとしては
思い切って決断して購入した。
   (放送局の使うカメラの10分の1の値段だけれど)


なぜ、このカメラを選んだの??
ハイスピード撮影という、1秒間を1分ぐらいにする
「超スローモーション」ができるからだ。
でも、このカメラは、ドキュメンタリーの現場では使いにくい側面もあり
「やめた方がいい」という友人からのアドバイスもあった。
この「使いにくさ」が、結果的には、強い映像表現につながって行った。


きょうは、『メイシネマ・秋の上映会』に、
岩佐寿弥作品特集に行くので、ここまで。
毎日ではなく、仕事のあいまに、書けるときに更新していきます。


2014年11月22日

「千年の一滴」制作秘話 #001


著名な映画撮影監督、高間賢治さんから
コメントをいただいた。


   僕も醤油作りも出汁作りも撮ったことありますが
   こんなに美しくは撮れませんでした。
   知り合いが監督して、フリーのカメラマンが撮影したと聞かされて
   結構ショックでした^_^
     ----高間賢治(撮影監督、『ラヂオの時間』『ナビィの恋』『デスノート』ほか)


昨年12月に「NHKスペシャル 和食」として
別バージョンだがNHKで放送した。放送をご覧になって
「さすがカネのあるNHKだとひがんでいた」という。


実体は、皆さんの予想外。
信じられないような少人数で、安い機材と、ポンコツ自動車での撮影。

- 撮影現場の体制は・・・・?
- どんな機材を使ったの?
- どうんな風にして撮ったの?
- どうやってフランスと共同制作に至ったの?


多く寄せられる疑問に、答えられる範囲で
少しずつ書いていきたい。


明日は、撮影現場のユニークな面々について。
乞うご期待。


2014年11月21日

民族文化映像研究所のDNA


新作『千年の一滴 だし しょうゆ』について
キネマ旬報の最新号(12月上旬号)
批評家の渡部実さんが映画評を書いてくださった。
見開き2頁にわたる丁寧な解説の最後に
次のような、僕にとっては嬉しい言葉を置いてくださった。



     「だが本作は小難しい理屈を言う作品ではない。
      柴田昌平監督は和食を日本の基層文化と捉えている。
      和食の素材を追い求めているうちに
      その産地に生きる人々の姿をも率直に捉えている点で、
      柴田監督の姿勢はかつて監督が籍を置いた民族文化映像研究所
      の姿勢と同じものである。


      数々の優れた民族文化の諸作品を世に送り出した
      民族文化映像研究所の作風が、
      今日、このようなアクティブな形として新作に受け継がれて
      反映されていることに
      新たな感慨と喜びを感じるのである。」



民族文化映像研究所を創設した姫田忠義さん、小泉修吉さんが亡くなり
日本の風景も大きく変わろうとしている今、
民映研で育んでもらった僕の中のDNAを
どう生かして行ったらよいのか、
制作上の悩みは大きい。


渡部さんの言葉を励みに、気持ちを新たに、挑戦を続けていきたい。

キネ旬表紙+裏.jpg

2014年11月20日

独立への足音


久しぶりの東京での『ひめゆり』の上映会。
この映画を仕上げていた2006年、
現首相らのグループは「沖縄に軍命による住民の自決はなかった」と主張していた。
今は慰安婦をめぐり不都合と彼らが考える事実を消そうとしている。
日本人ってもっと謙虚で自らの非を認められるのが美徳だったはずなのに。


沖縄の人たちの現政権への怒り、
ひいてはその政権を認めている日本国民への怒りを強く感じる。


辺野古を力ずくで解決しようとしたら、
沖縄の人たちは確実に「独立」に向け歩み始めるだろう。
いや、その歩みはすでに始まっている。

杉並上映会「ひめゆり」.jpg

2014年11月16日

新作『千年の一滴 だし しょうゆ』 公式サイト開設


新作のドキュメンタリー映画『千年の一滴 だし しょうゆ』、
日本語版が完成しました。


いつものようにホームページは僕の手作りで(発注する予算がなく)、
ポスター・チラシは『ひめゆり』『森聞き』につづいて市川千鶴子さん。


市川さんとの出会いは、先週ご逝去された小泉修吉プロデューサーが、
鎌仲ひとみ監督作品『六カ所村ラプソディー』ポスター製作時にスカウト。
小泉門下である僕たちにもつないでくれました。

【映画公式サイト】
http://www.asia-documentary.com/dashi_shoyu/index.html


【市川さんデザインのフライヤーは、以下からダウンロードできます】


このチラシを置いてくださる店・施設をぜひご紹介ください。
dashi@asia-documentary.com


2014年11月12日

小泉修吉さんを悼んで


僕がNHKを辞め、民映研に入るときの「面接官」だった小泉修吉さん。
その後、『ひめゆり』『森聞き』のプロデューサーを務めてくださり、
上映公開のための基本姿勢を手取り足取り伝授してくださいました。
小泉さんがいなければ映画『ひめゆり』は世に出ませんでした。

最近も、10月にお電話いただいたときは
「新会社を設立したい」とおっしゃっていたので、
まさかこんなに急に逝ってしまわれるなんて・・・。
ほんとうに信じられません。

ドキュメンタリー映画の名プロデューサーとして
皆に慕われ、愛されつづけた小泉さん。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

2014年10月 8日

うれしい誕生日プレゼント


皆既月食は見れなかったけど、
「だし」と「しょうゆ」のナレーション収録がいま終了。
とても素晴らしく語っていただいて、ありがたく、
これが僕にとっての最高の誕生日プレゼントでした。


「だし」と「しょうゆ」は今週末、11日と12日の夜8時から、
ポレポレ東中野でプレミアム上映。
12月以降に劇場公開をしていく予定。


制作を支えてくださった皆さま、ありがとうございました。

Dashi_Shoyu_English_Flyer_s.jpg

2014年8月24日

木原啓吉さんを偲んで


大学生時代に毎週のように入り浸っていた家がある。
成城学園から徒歩15分ぐらいの木原啓吉さん宅だ。
元朝日新聞記者で、環境学の専門家として
千葉大学や江戸川大学で教鞭と執っていらした。
人なつっこく鷹揚な笑顔でいつも迎えてくれて
豊かな体験にもとづく話題は尽きなかった。


木原啓吉さんは朝日新聞盛岡支局が出発点で
昭和30年代の後半、小繋事件という
入会地をめぐる農民と外部地主との紛争に向き合った。
日本の近代をめぐる大事件とも言える小繋事件。
入会地という、江戸時代までの農民たちが享受していたコモンズ
明治政府が税金をとるために所有権を設定したことに矛盾の端を発する。
入会地への所有権の設定の仕方は、日本各地の地域によって異なり
国有林化したところ、地主の所有地として登記したところ、細かく地番を分けて分割所有したところなど様々。
その後、現在の森林政策にいたるまで、山林をめぐる大きな問題・葛藤となっている。


啓吉さんはその後、英国のナショナルトラスト運動を日本に紹介・導入。
日本ナショナルトラスト協会の名誉会長も務めた。


出会いのきっかけは、啓吉さんの長女のSayakaが大の親友だったこと(今も)。
喜びも悩みも語り合う仲で、
当然のことながら、大学卒業後の進路についても大いに悩み、打ち明けていた。
僕は映像に興味があったが、
自分の表現力に自信がなく、踏み出せないでもいた。
そんなとき、啓吉さんは僕に言った。
  「これからはNHKのディレクターだよ。
    NHKの番組にこの間 出演したけど
    ディレクターと称する若い人に原稿に赤を入れられた。
    朝日新聞社で僕の原稿に赤を入れる人間はいないが
    NHKにはいるんだから、驚いた」
テレビという特殊なメディアゆえ、書き言葉とは違った日本語表現が求められるから
ディレクターは赤を入れたのだが
そこに、可能性を見いだした。
   「作文は下手でも、映像の世界には、別の言葉の表現がある。
     一からスタートするのであれば、何とかなるかもしれない」


実際は、僕は今でもナレーションを書くのが大の苦手だが、
啓吉さんに背中を押される形でNHKの入社試験を受けることにしたのだった。


木原啓吉さんが先日亡くなった。
享年83。
僕は中国取材に行っていてお悔やみにも行けなかった。
ここに謹んでご冥福とご家族のご平安をお祈り申し上げます。

2014年8月22日

「だし」 フランス・ドイツでの放送

フランスとの国際共同制作でつくったドキュメンタリー番組「だし」が
フランスとドイツで放送された。

Dashi-arte-france.jpg


アルテという、フランスとドイツが共同で設立した放送局でのオンエア。


実は、共同制作のパートナーのLucたちも夏休みで
放送開始を知らされないまま、気づいたら初回の放送が始まっていた。
でも、好評なのだろう、再放送の日程がどんどん増えている。
またFacebookでの「いいね」の数も。


フランスでの放送時間
8月14日 18h55 (44 min)
8月16日 17h35
8月21日 7h45
8月29日 16h35
9月8日 16h35
9月14日 14h30


ドイツの放送時間は、5分から10分ほどずれることがあるので、
ウェブサイトで確認してください。


フランス、ドイツ、スイス、ベルギーなどにお住まいの方、
ぜひご覧ください。

「千年の一滴 だし しょうゆ」


日仏合作ドキュメンタリー映画。2015年1月〜 東京・ポレポレ東中野ほか全国で劇場公開。

映画「森聞き」


ドキュメンタリー映画。2011年3月公開。

「ラヤトン 無限の森へ」


ラヤトンは、フィンランドでもっとも人気のあるアカペラ・コーラス・グループ。映画「森聞き」や、NHK世界里山紀行「フィンランド・森とともに生きる」で透き通る歌声を奏でている。ラヤトンの日本限定のベストアルバムと、幻想的な絵本とのコラボレーション。

「フィンランド・森の精霊と旅をする」


2人の女性カメラマンが15年にわたる旅の中でファインダーの向こうにとらえた世界とは・・・・。童話ムーミンの根っこに横たわるフィンランド人の自然観を描いていきます。生きることの意味、目に見える存在と見えない存在、過去→現在→未来、家族のつながり・・・。さまざまなことを示唆してくれる本です。

長編ドキュメンタリー映画「ひめゆり」


「ひめゆり」は、ひめゆり平和祈念資料館のリニューアルの総合プロデューサー・コーディネーターを勤めた柴田監督が13年かけて作った、2時間10分の長編ドキュメンタリー映画です。「命」とは何かを見すえ、今を生きている私たちに多くの示唆と希望を与えてくれる作品です。

プロフィール

柴田 昌平(しばた しょうへい)
1963年生まれ。東大卒業後、1988年NHK入局、沖縄放送局および報道局特報部に勤務。1992年民族文化映像研究所に入所、日本の山村の生活や文化を映像で記録する基礎を学ぶ。1995年独立。
現在、映像製作会社プロダクション・エイシア代表。日本の地域社会、沖縄、そしてアジアに目を向けた映像作品を作りつづけている。

※主な監督作品
  • 「1フィート映像でつづるドキュメント沖縄戦」(教育映画祭優秀賞)

  • NHK「風の橋~中国雲南・大峡谷に生きる」(ギャラクシー賞)

  • NHK「杉の海に甦る巨大楼閣」(ギャラクシー賞・ATP賞)

  • NHKスペシャル「新シルクロード・第一集・楼蘭・4千年の眠り」(米・国際エミー賞参加)

  • NHKスペシャル「新シルクロード・第五集・天山南路・ラピスラズリの輝き」(伊・国際宗教映画祭参加、2007年ニューヨーク・フェスティバル金賞受賞)

  • NHKスペシャル「世界里山紀行・フィンランド・森・妖精との対話」(独・World Media Festival銀賞受賞)

  • NHK「よみがえる第二次世界大戦~カラー化された白黒フィルム」(NHK放送総局長賞受賞)

  • NHKスペシャル「クニ子おばばと不思議の森」(放送文化基金賞、中国四川テレビ祭、アメリカ国際フィルム・ビデオ祭1位ほか多数受賞)

  • NHKスペシャル「和食・千年の味のミステリー」(フランスとの国際共同制作。ATP賞奨励賞)

  • 日仏合作ドキュメンタリー映画「千年の一滴 だし しょうゆ」(ATP賞総務大臣賞、TokyoDocs優秀企画賞)


  • ※その他
  • ひめゆり平和祈念資料館の展示リニューアル事業総合プロデューサーを勤めた。

  • 2015年4月

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