ひめゆり「学級委員会」では前夜祭の反省会が行われた。
この映画がひめゆりのおばちゃんたちにとってどんな意味があったのか、
2つのことを発見した。
ひとつは、ひめゆりのおばちゃんたち、
これまで自分の子供や家族には直接、自らの体験を語ることができないでいたが、
この映画を通して、ようやく、自らの体験を子供や家族に伝えることができた、
ということだった。
前夜祭には、おばちゃんたちのお子さんやお孫さんたちも見えていた。
家に帰ってから
「おばあちゃん、若い頃はかわいらしかったんだね」とか、
「あんなところを歩いたんだね」と
言われたという。
やはり、面と向かって家族に話すことは並大抵のことではないのだ。
もうひとつは、亡くなった友だちの遺族との「和解」が、
この映画をきっかけに出来たことだった。
おばちゃんたちは、戦後ずっと
亡くなった友だちや遺族に対して「申し訳ない」という思いを抱いて生きて来た。
一方で、亡くなった生徒のご遺族にとっては、
「あなたが悪いのではない、戦争が悪いのだ」と生存者たちに言っても、
心の奥底では「なぜ自分の娘(姉妹)を連れて来てくれなかったのか」という思いが
完全に払拭できたわけでもなかったのだ。
映画を観にきてくれたあるご遺族が
おばちゃんたちに夜分に電話をしてきて、次のように言ったという。
「あんなごつごつとした岩の上を歩いて逃げたんだね。
生きのびる方が軌跡だったことが、よく分かった。
これまで『なんで一緒に連れて来てくれなかったか』と
思うこともあったが、
この映画を観て、そんなことは不可能だということが
わかった」
現場でインタビューをしたことが
遺族と生存者との間の「心からの和解」につながった・・・。
僕にとっても、この話を聞いたとき
映画を作って本当によかったなぁと思えて、涙が出そうだった。
ちなみに、きょう月曜日の観客数は
1回目およそ7割、2回目、3回目は4割の入りだった。
桜坂劇場の平日の動員数としては「記録的」だけど、
やっぱり、若い方々にもっと来てもらえたらなぁと思う。
沖縄に限ってだけど、
小学生・中学生・高校生・大学生・専門学生は
2人以上で来てもらえれば、1人500円という
破格の入場料を設定している。
ぜひ来て欲しい、
観て欲しい、
おばちゃんたちの体験や思いを受け継いで欲しい・・・
と思っている。