富山の上映会のときの感想文が送られていた。
200部近い感想文を読ませていただく中で、
思わず、涙が出そうになったものがあった。
最初20分間程度私の人生の中で、全く見たくない映画と思いましたが、
第一章の終わり頃から 見え方が変わりました。
77年間の人生の中でこれ程の事実のみの映画に出会ったのは初めてです。
過去の戦争映画では、私は感情のみにのりなり、涙、涙でしてたが、
今回は全く涙も出ず、ただ
「鬼畜米英」、「捕虜となることの恥ずかしさ」、「天皇陛下の御恩」との言葉を思い出し
当時15歳の自分を振り返り
62年間の無念さが消えました。
(富山県 70代 男性)
わかりやすく解説すると、この方はいま77歳だと思う。
15歳の少年だった62年前から、ずっと無念の思いを抱いていたという。
おそらくその無念さというのは、
「鬼畜米英だ」などと教え込まれて、肉親や友人の命、自らの青春が消えてしまった、
その喪失への無念さだろう。
そうした悔しさが、ひめゆりのおばちゃんたちの言葉を聞くなかで、
自分の想いを代弁してもらったと思えたのだろう。
心が解放されて行ったのだという。
たぶん、この方の戦争中の体験や思いは、
誰にも話したことがないのだと思う。
聞く人もいなかったのだろう。
聞くほどの価値ある話だとも思われなかったのだろう。
でも、15歳という最も多感な時代の心の傷は
たとえ小さくても消えなかった。
ひめゆりのおばちゃんと同じ世代のこの方。
上映会場で直接お話をすることもなかった。
でも、この映画をみて心が解放されたと思う人がいる、
そう思うと、感無量だ。
そんな人が待っているのなら、たとえどんな遠い場所であろうとも
この映画を届けて行きたい。
そう思った。