嬉しい電話があった。
ひめゆり学徒の生存者で、今年1月になって
証言の撮影をすることのできたZさんからだった。
Zさんは、沖縄本島中部のうるま市在住。
うるま市で、6月22日に『ひめゆり』の上映会があり、
Zさんも観にいらした。
Zさんは戦後教員をしていたが、
教え子たちもたくさん観に来たという。
上映会終了後、Zさんのもとに、教え子たちから
つぎつぎと電話がかかってきた。
「先生、映画、ちゃんと観れなかったでしょう?」
と尋ねる教え子たち。
「いえ、観に行ったよ」
と答えるZさん。
「でも、先生、学校時代は、
戦争の話をしようとすると、いつも泣いて
途中で話せなくなっていたじゃない?
だから、この映画も途中で観れなくなったと思って・・・・」
教え子たちに言われて、Zさんははたと気づいたという。
「考えてみれば、私もこの年になって、
ようやく、この事実に最後まで向き合うことが
できるようになったんだねぇ」
電話口の向こうで、Zさんの声は弾んでいた。