数年前、飛行機の中で読んだ新聞に
アメリカ人の政治学者が印象深いコラムを書いていた。
細かい記述は忘れてしまったが、こんなようなことだったと思う。
「人は(国家は)、他者と戦うと、
相手の悪いところを真似てしまう。
アメリカは、ファシズムとの戦いの中で自らもファシズム化し、
ソ連との冷戦の中で自らの中にテクノクラートをはらんだ」
【人というものは、戦いに勝つために、相手の悪いところを真似る。】
ガザのこと、日本の政治のこと、
今の世相を見ていると、この言葉に説得力を感じてしまう。
でも、待てよ。
こんな言葉もあった。
「怒りをそのまま相手に返すなよ、
それは神様が返してくれるから」
これは、ひめゆり生存者の本村つるさんの言葉だ。
争いない、そのことによって相手の悪いところを学ばない。
これこそ真理であるべきだろう。
人は何を学ぶことができるのか。
いま新たに製作に取り組んでいるドキュメンタリー『森聞き』は
このことと深く関わった作品になるだろう。