ポレポレ東中野で、心に沁みてくる素敵な映画の上映が
静かに始まった。
「大きな家」。
岩手県の山中、タイマグラという集落に移住した
一家の子供たちの成長記録。
(予告編) http://www.youtube.com/watch?v=R1bQ2fJsx4o
監督の澄川嘉彦君は、僕のNHK時代の同期だ。
1988年に僕らはともにNHKに入局、
研修所時代からの仲良しだった。
その後、僕は沖縄放送局へ、
澄川君は仙台放送局へ赴任し、
僕らはそれぞれ人生を左右する出会いがあった。
澄川君は、NHK同期とはいえ、
僕にとっては遥か前を進む尊敬すべき「先輩」でもある。
1996年、僕は雲南省の山奥の村を長期取材することになったとき、
澄川君を招いて勉強会をしたことがある。
僕は澄川君が、NHK1年生時代からタイマグラで撮影していた映像が大好きだった。
「ねえ、どうやったら、こんなに素敵で自然な絵が撮れるの?」
僕は澄川君に尋ねた。
「柴田、ディレクターとしての仕事の半分は、
おばあちゃんの畑仕事の手伝いだったよ。
カメラマンはフリーに動けるようにしておいて、
僕はおばあちゃんの畑仕事ずっと手伝っていた。
カメラの邪魔になるときだけ、
おああちゃんの傍から離れた」
そして、主人公も何も決まらないまま雲南の山奥に行く僕に、
澄川君はこう言った。
「きちんとした暮らしのあるところには、
きちんとした人が必ずいる。
立派で魅力的な人が必ずいる。
柴田、主人公探しなんか、心配しなくていいよ」
その言葉を胸に、僕は雲南へと旅立ったのだった。
そうして仕上がった作品が、「風の橋」。
この取材を通して、僕は大きな一歩を踏み出すことができた。
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●「大きな家」は、ポレポレ東中野で、毎朝10時30分から上映。
ほんとうに素晴らしい映画なので、
ぜひ足を運んでください。
