映画『ひめゆり』を観る会事務局の富士です。
「助成金」と聞くと、書類の申請が大変で
対応がお役所的な固いイメージ(偏見)を私は持っています。
でも、助成金を出す側、受ける側が
お互いの顔が見え、声が聞こえる関係を築く
努力を惜しまなかったとしたら
お金に息を吹き込められたとしたら
どんなことが起こるのでしょうか?
2008年の7月に「ひめゆり」の松江上映会がありました。
上映後、約40万円の余剰金(黒字)が生まれました。
実行委員会では、上映後、若い人に呼びかけをしたけれど
ほとんど若い人が上映会に足を運んでくれなかったことを残念に思いました。
そこで、松江の実行委員会は、ひめゆりを上映したいけれど予算がない島根県内の
高校の上映料金を代わりに上映会の余剰金から払うという仕組みを考えだしました。
つまり「助成金」が誕生したのです。
2009年の1月に島根県内の高校に募集要項を送り
11月11日に最後の4校目の上映が終わりました。
実行委員長の高嶋さんからの報告を転載します。

高嶋さん2008年の7月の上映会にて
---松江「ひめゆり」上映実行委員会 高嶋さんより報告
11月11日の13時より分校で「ひめゆり」の上映会が
ありましたので報告します。
全校で60人ちょっとの小さな学校でした。
上映する場所も体育館や大きな視聴覚室がないので、
学校の隣に立っている会館をお借りして行われました。
毎年、2年生は沖縄に修学旅行に出かけます。
今年は12月に行く予定になっているそうです。
沖縄については2、3年生はかなり事前学習をし、
学習発表や調査をしているとのことでした。
担当をしてくれたK先生によれば、
第一次の募集は応募しようか悩んでやめ、
朝日新聞の記事を見た後「しまった!」と思っていた所に
二次募集があったので、職員会議にはかる前に勝手に
応募しちゃったとか。
ただし、職員会議では特に議論、反論はなく一発OKだったそうな。
ここら辺が小さな学校の良さですね。
上映前にひめゆりの監督や澤幡カメラマンに聞いた話しと、
松江での上映会の様子を話しました。
富士さんに「映画を見て気づくこと」を担当の先生が大切にしている
と聞いていたので、今日は松江で作られていた手榴弾の話しと
僕が上映会を何故やりたかったかという事を少しだけ付け足しました。
挨拶は何度やってもなれません。

僕は高校生と「ひめゆり」を見るのは3回目です。
いつも思うのですが、高校での上映会は希望にあふれている。
共通しているのはコトバにならぬコトバを感じる事でしょうか。
ショックの大きさにすらすら感想をのべた生徒に会ったことがない。
言葉にできる事には限界があります。
ひめゆり学徒隊の証言もコトバに詰まったり、
語りだすまでの余白や語り終わった余韻に真実があるように思います。
上映会をただのイベントにしない為には丁寧に映画を「届ける」
しか方法は無いようです。
今回、先生方の反応が変わったのが印象的でした。
学校助成をした外部の人間が訪れる事で学内行事の上映会が、
学校の外と繋がったように感じました。映画を生徒に見せる、
知識を与えるという立場ではなく、様々な人たちの「想い」が映画を運んでいて、
自分たちもそのバトンを渡す一人である事に気づいてもらえたと思います。
小さきものの声を大切にできる世の中を作らねば
どうにもならないとの意見で一致しました。
上映会が終わってから長らく副校長先生と話しました。
取り急ぎ。
高嶋敏展
----報告ここまで
小さな分校で映画を上映するのは、予算規模の制約もあり
今回の助成は本当にありがたいとK先生はおっしゃっていました。
こういった助成が他の映画にも広がっていけばいいなと思います。
そして映画の送り手の姿勢が映画の価値を2倍にも3倍にもする可能性を
持っていると強く思いました。やはり『愛』です!!(富士)
明日14日は事務局のある地元で初めての上映会です。
11月14日(土)11時~/14時30分~ *各回定員70名(申込順)
東京都西東京市 谷戸公民館