シンガポールへ行ってきた。
映画「森聞き」を高く評価してくれたシンガポールの
公共放送局(Media Corp)のプロデューサーと共に、
アジアやヨーロッパの人たちに向けて、
52分の英語版テレビ・ドキュメンタリーを制作するためだ。
伝統文化の消滅や、世代間のギャップというテーマは、
アジア各国にとっては、非常に身に迫るテーマだということが、
今回のシンガポール訪問で、とてもよくわかった。
シンガポールでは公用語は英語、
若い人たちは学校で英語を学び、
成長してからも日常会話は英語。
一方、50代以上の親たちの世代は、
マレー語や中国語、インドの言葉などの
移民してきた故郷の言葉で生活している。
家庭内ですら、共通の言語での会話がないことも多いという。
親は中国語、子は英語・・・というように。
そんなシンガポール的、アジア的な背景があるからだろう。
プロデューサーのヒーヤさんは、
高校生が山の老人たちを訪ね、聞き書きをするという
「森聞き」の世界に、たいへん興味を持ってくれた。
ヒーヤさんは、国際的なテレビ人で、辣腕プロデューサーとして世界的に知られる。
「森聞き」を、アジアだけでなく、欧米諸国に伝えたいという。
編集が52分になり、
日本で公開する映画版とはまた違った、ちょっと知的な側面の強い作品となるが、
9月には完成する予定だ。
先ほど、深夜のANA便で帰国。
明日(というか、きょう)の早朝の便で、九州へロケに行く。
身がひとつでは持たない、という愚痴は言うまい。
経験は浅いけど若いスタッフたちが、
何とかエイシアを支えてくれている。
感謝、感謝。
若い才能が育っていくのを見るのは、
また格別に楽しい。