農文協、かがり火、三人委員会哲学塾全国ネットワークが主催した
「第2回 地域力 フォーラム」
に行ってきた。
地域社会の活力ある暮らしのあり方を探るシンポジウム。
「自給の力」「場所の力」「農の力」をキーワードに、
内山節氏ほか、日本全国の地域の現場で活動している人たちがパネラーとなり
会場には500人ほどが集まった。
多くのヒントが散りばめられた有意義な議論だったと思う。
中でも、2人の話が、僕の胸の中に騒ぎを起こしている。
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ひとつは、「自給の力」というテーマで話された 歌野敬さん。
(長崎県新上五島町・自給百姓・「上五島新聞」代表)
東京でのサラリーマン生活を経て、
五島列島で、衣食住の限りない自給自足をめざして暮らしを紡いでいる。
年収100万で十分に成り立つ豊かな生活。
歌野さんが
「最低収入を保障するという政策ではなく、
"生活困窮者で、希望する人には、菜園つきの住宅を支給する"
という政策が有効なのではないか。
いわばソビエト崩壊時のダーチャ政策を積極的に見直そう」
という提言。
都市の中だけで雇用や貧困を考えていても限界があるわけで、
実際に自給自足を実行している歌野さんの言葉だけに
重みがあると思った。
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もうひとつは、新潟で「地域の茶の間」を主催している
河田珪子さんの話。
(新潟市・常設型地域の茶の間「うちの実家」代表)
お年寄りも子供も、障害をもった人も、誰でも自由に出入りできる
ゆるやかな地域の「居場所」づくりを、
一切の補助金なしで営んでいる。
僕は「補助金なし」という姿勢と、
それを実現できる知恵、お人柄、配慮、自信と確信に感銘を受けた。
新潟に里帰りする前に、大阪で25年間養護老人ホームで働いていた
という河田さん。
「制度にはスキマがつきもので、スキマは誰かが埋めないとならない。
転んでいる人がいたら、誰かが立ち止まらないとならない」
と、自ら立ち止まる。
次の夢は、
「今の病院は、すぐに患者を退院させる。
あまりに短い期間で退院させ、患者は戸惑うばかり。
そんな人たちが数日間、
普通の生活に戻っていけるための居場所づくりをしたい」
のだという。
実際、すでに自分の家にそんな人を泊めているらしい。
「転んでいる人がいたら、誰かが立ち止まる」
そんな当たり前のことを、きちんとやり続けることは
現代社会では、悲しいことに、並大変ではない。
芯の強い女性の魅力を感じた。
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僕自身は、去年から、山村地域の取材を続けている。
昨年は、山形県飯豊町。
今年は、3月から北海道の遠軽町と幕別町に家を借り、
在来種の豆を栽培する農家を通して、
開拓の歴史を、農のあり方を見つめている。
8月からは、九州山地、宮崎県椎葉村で
焼畑農耕をずっと追っている。
地域のありようと、そこから見えてくる未来について、
もっともっと考えて行きたい。